出発直前まで予断を許さぬ忙しさ
今日も甚大な現場が急に入り微熱を押して出動しました
妙な寒気と冷たい汗に今後の不安がいや増します
そんな慌ただしさに苛々しつつも今日は待望の世界戦
"神の左”山中慎介と"神の領域を目指した男”長谷川穂積の二試合
食事の用意を済ませ心を落ち着かせて観戦しました
特に長谷川はボクサー人生の最晩年に差し掛かっており、
勝敗予想も悲観的なものが多かったのが現実です
そんな悲観論に抗うようにわたしは、
「わたしたちはこの試合で長谷川穂積の真価を目撃することになる…KO決着で」
と某所で予言していたのですが、見事に的中しました
TVではダイジェストでしたけれど、
集大成とも云える様な感動的な試合を観させてもらいました
気の強さが災いし、これまで散々打ち合いに応じてKO負けを喫したことで、
冷静さを失うのが致命的な欠点と言われてきた長谷川
しかし9Rの打ち合い(もしかすると現役最後となるかもしれない)では、
若く大柄なチャンピオンの打ち終わりの瞬間を逃さず的確に反撃するなど、
火花を散らす様な激しさの中にも彼らしいインテリジェンスが見られました
山中チャンピオンは別組織の偉大な元王者でもあった挑戦者との因縁に完全決着
正直、どちらに転んでもおかしくない程の接戦だったと思いますが、
この決戦に備えて左ストレートという絶対的な武器に更なる磨きをかけた、
チャンピオンに勝利の女神は微笑むことになったわけです
試合の殆どをアウェイで行わざるを得ないモレノは、
前回の僅差判定負けの経験から、
本来のディフェンシブなボクシングを崩さざるを得なかったことが、
残酷なほど悲劇的な結果に結びついてしまいました
しかし遠い島国の敵地に赴き、
自身のスタイルを変更してまで勝利を希求する執念には、
尊敬の念を抱かずにはおれませんでした