先ほど観戦が終わってひと風呂浴びたところです
【王者:ウラジーミル・シドレンコ対挑戦者:池原信遂】
ファイター同士のガチンコ勝負となりました
オリンピック銅メダリストで無敗の安定王者が、
挑戦者の突進に手を焼きつつも正面から受けて立つ形
しかし王者は攻防ともに引きだしの多さを見せつけることになります
特にパンチを当てるタイミングとスキを見つける巧みさは驚異でした
挑戦者も大量のパンチを喰らいながらも、
試合前の前言通り愚直に前進をくり返します
途中で流石の王者も中盤からスタミナに不安を見せ、
池原の圧力に押されそうになりますが、
百戦錬磨の経験で勝負所を嗅ぎ分け、試合のペースを離しませんでした
挑戦者は王者を苦戦に追い込みましたが、
ピンチの場面をつくるほど詰めることができなかったのが、
敗因となってしまったようです
【王者:長谷川穂積対挑戦者:シモーネ・マルドロット】
日本屈指の安定王者が、欧州の安定チャンプと指名試合を行いました
挑戦者はヨーロピアンらしい正統派のボクシングですが、
頻繁にスイッチをするのが特徴
一方の長谷川は驚異のハンドスピードと巧みなフットワークに加えて、
回転の速い連打に一撃必倒のカウンターを併せもつコンプリート・ボクサーです
そして試合は最後まで王者が試合を支配し続けました
尤も、2回に王者が目蓋から激しく流血したことが最後まで影響し、
本人曰く、アグレッシブなファイトが出来なかったとのことですが、
カウンターを警戒してか挑戦者は自分から仕掛けることができず、
王者が距離と攻めるタイミング、ディフェンスの間合いを決め、
挑戦者がそれに忠実につき合わされてしまった格好です
途中で単発でパンチが入りましたが焼け石に水でした
というのも、すべての局面で王者が挑戦者を上回っていたのですから仕方ありません
遠距離では王者の大振りのパンチが飛んできますしカウンターも恐い
インファイトに持ちこんでも回転の速い連打と的確さで劣勢にされ、
ディフェンスでは攪乱、翻弄されてしまっていました
そしてこの試合で判ったことは、
長谷川選手が世界のトップクラスのなかでも更に傑出した選手であるということ
出血が酷くなるとドクターストップ負けとなる不安要素を抱えながら、
欧州王者の指名挑戦者を終始圧倒したという事実は、
よく考えてみると凄いことだと思います