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2005年 01月 10日
どんなものにも例外はあります
わたしは、古本屋さんや中古レコード屋さんを覗くのが好きで、 出張先での楽しみのひとつにもしています そして、たいていのお店には通常の棚とは別に 特価品コーナーが設けられているものです そう、商品として死蔵してしまって、 いわば不良在庫のたまり場になっている、あれです 宝さがしの気持ちが幾分かありますが、ほとんど憐れみを込めて わたしはたまに、そのコーナーを眺めることがあります そこは、確かに音楽産業の墓場ともいえる場所で 一世を風靡したぶん、大量に売れ、そして大量に棄てられた 音楽に満ちています スキャットマン・ジョン、ダイアナ・キング、シャンプー、ボディガードのサントラ‥ ほとんどは、自業自得だと思って歯牙にもかけないCDばかりです しかし気になるのは、そんな中に、彼のCDがいつも紛れていること これには納得がいきません そう、テレンス・トレント・ダービー(TTD)のアルバムです 彼のファースト・アルバムは1987年に発表されています 当時、アメリカでは才気のかけらもないブラコン・ミュージシャンが 幅をきかせていた記憶があります、実際、売れてもいました そんなばかげた風潮を避けるかのように、TTDはイギリスからデビューしています 彼の音楽は、80年代当時からすれば、先祖帰りというか、 古風な雰囲気が感じられるものだったと思います デジタル化の風潮に背を向けて、 サム・クックによく似た(それもハーレム・スクエアでの彼に)歌唱を誇り スモーキー・ロビンソンの曲をカバーしていました わたしは、彼のアルバムの解説ではじめて、マーヴィン・ゲイを知ったわけで TTDはわたしの音楽的恩人にもあたるわけです まあ、そんなことは置いときまして ファースト・アルバムから2年3ヶ月後に、満を持して発売された、 衝撃のセカンド・アルバムが「N.F.N.F」です なぜ「衝撃」かというと 音楽的な質の高さもさることながら 当時、ポップ・イコンとして君臨していた彼が発表するには あまりにも、「売れ線から外れた」光のないアルバムだったからです そして、「N.F.N.F」にはシングル向けの曲がありませんでした これでは、売れるはずもありません かねてからのビッグ・マウスぶりも災いして 彼は急速に(セールス的には)凋落の道を辿ることになります しかし、「N.F.N.F」は当時、わたしがもっとものめり込んだアルバムで 80年代の黒人音楽でもっともすぐれたものだと思っていて 今でもその評価にまったく揺るぎはありません 製作前の噂では「ペット・サウンズ」の影響が囁かれた 内向的で氷のように研ぎ澄まされた音楽は、 かつての、70年代の偉大な黒人音楽家たちの意志を受け継いでいる とすら信じています また、知性を感じさせる歌詞も魅力で 特にマーヴィン・ゲイが夢枕で歌ってくれたという 眉唾もののエピソードで生まれた曲 「To know someone deeply is to know someone softly」 の穏やかな視点で語るメッセージ性や 「I don't want to bring your gods down」 での辛辣な世評風刺は セールスを意識した打算的な歌詞とは正反対のものです まあ結局、彼は音楽的に誠実でありすぎた (悪く言うと不器用だった)のでしょう だからこそ、そんな彼の音楽が、 ほかの「音楽産業廃棄物」と同列で扱われている現実をみると どうしても納得がいかないものを感じてしまうのです
by hardline1971
| 2005-01-10 19:16
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