左側のCDです。
日本ではサーフ・ミュージック・バンドとして有名なビーチ・ボーイズ。
そのリーダー、ブライアン・ウィルソンへのトリビュート・アルバムです。
タイトルは
「SMILES,VIBES,&HARMONY」
「ほんとうの」ビーチ・ボーイズについて知識のあるかたなら、
この3つのキーワードが、どれほどビーチ・ボーイズ
いや、ブライアン・ウィルソンを的確に表現しているか理解るはずです。
とくにSMILEは、
ビートルズのアルバムを超える傑作として、
ブライアンによって制作され、
やがて挫折し
彼自身の手で封印されてしまったといわれている
アルバムのタイトル名として有名です。
じつはわたし、この幻のアルバム「SMILE」を所有しているのです!
右側のCDがそれです。
ジャケットもアルバム発売に先行して、
当時発表されたものと同じデザインではないですか!
‥もちろん、ニセモノでした。
SMILEに収録されるはずだった曲のアウトテイク集でした。
10年前のわたしは、単純だったのですねえ。
ころりとだまされてしまいました。
悔しまぎれに、今回購入したトリビュート盤といっしょに並べておきます。
というのは冗談として
ジャケットからして、このトリビュート盤が
SMILE、ひいてはブライアンをリスペクトしているか
うかがえるかと思います。
参加アーティストは、ほとんどが無名のミュージシャン。
サーフィンとは縁のない、オルタナ系のかたが多いようです。
有名人はソニック・ユースくらい(ライナー・ノーツより)。
選曲もマイナー路線ばかりです。
ぜんぜん、ビーチ・ボーイズらしくもありません。
つまり、カラオケではないということ。
でも、ブライアンへの過剰な意識が、
なぜか感じられるアルバムになっています。
マニア以外のかたは手にとる必要すらないと思いますが
ブライアンの才能を愛する、
同士という立場としてなら、
じゅうぶん愉しめると思います。